思春期の子供は不安定です。
親もカチンときたり、心配が増えたり、親のメンタルも大変になりがちですよね。
スクールカウンセラーが著者の思春期向けのアドラー心理学の本には、子育ての目標や子供への接し方も書かれていました。
おかげで子育ての考えの軸がしっかり定まって、スッキリしました。
思春期の子育てでお悩みの親御さんのモヤモヤをスッキリする内容になっています。
思春期の特徴
アドラーは思春期の子供について…
- 今まで見られなかった誤りが表れる
- 自分が大人だと示したい
思春期の子育てをしていると、確かにと納得できます。
それを親が分かっていれば、親子関係も大きく悪くはならないと思います。
思春期に表れる誤り
アドラーは思春期の特徴について「誤りがあらわれる」と言っています。
- わずかな経験から過度に思い込んでしまう
- すべてが自分の敵だと決めつける
- 世界や他人に過剰な決めつけ
- 自分を過小評価する
- 自滅的・破壊的な視点で物事を見てしまう
ニュースなどを見ていると、犯罪を犯す人には、こういう傾向が強い印象があります。
私でも事実と断定していないのに、勝手に「嫌われてるかも」と思うことがあります。
「事実じゃないことで落ち込むな」と自分に言い聞かせています。
これは子供たちにも伝えていきたいと思います。
自分が大人であることを示したい。
反抗やルールを破るなどの言動が多い場合は、自由を求めている傾向が強いそうです。
子供と大人を行ったり来たりはしているけど、大人の階段を登り始めているのは確かです。
子どもの意見や考えを尊重して、大人のように扱うと多くの子供は気持ちよいものです。
私もまだ自分の意見を押し付けて失敗することもありますが、基本的には子どものことは自分で決めてもらいます。
子どもの人生ですから。
思春期の子供への親の接し方
本の中で、思春期の子育ての目標や接し方が紹介されていました。
私が特に参考にしたいポイントをまとめました。
思春期の子育ての目標
行動面では、「子どもが自立する・社会と調和して暮らせる」ことを目標とします。
全部できるようになるではなく、とても苦手なことは手伝ってもらう、そのためにも助けを求めるスキルも必要になってきます。
心理面では、子どもが「(貢献する)能力がある・人々は仲間だ」という思考になるように目指します。
何かひとつでも自信がもてるものを持ち、人々を仲間と思える思考に促していこうと思いました。
シンプルにこの4つを軸にして、子育て・教育を進めると、大きく誤ることはなくなります。
勉強よりも大事なことです。
サザエさんの三河屋さんみたいな存在
サザエさんの三河谷さんは、サザエさんの家に来て「何か必要な物はありますか?」とやってきます。なければ帰ります。
この例え、すごい分かりやすかったです。
親も子どもに対して、「何か手伝うことある?」と聞いて、あれば手伝ってあげればいいし、なければ「はいよー」と去ればいいのです。
求められてないのに口出しはしないことです。
人格を否定しない
まぁ、よく言われて常識レベルのことになりつつありますが。
何か悪い言動があっても、言動が悪いだけであって、人格を悪いと決めつけない。
注意する時も、言動を注意すること。
そこはしっかり区別するように心がけましょう。
勇気づけ
思春期の子供に向けて、理想の勇気づけの7つの技法が紹介されていました。
ざっくりまとめると…
- 加点主義(0点から加算)
- ヨイ出し(ダメ出しの反対)
- 結果じゃなくプロセス重視
- 協力原理(上からじゃなく、横の関係を築いている状態)
- 人格重視(行為がダメでも人格は信頼)
- 聴き上手
- 失敗を受容
これは思春期じゃなくても、子育て全般で使えますね。
自己コントールが上手くできるようになる前頭葉は25歳まで発達するから、大目に見るように、と本には書いていました。
私も子供に課題があれば「大人になるまでにできるようになるといいな」と気長に構えています。
思春期・青年期支援のためのアドラー心理学入門 どうすれば若者に勇気を与えられるのか [ 深沢孝之 ]
まとめ
思春期の子育てで大事なこと。
思春期の子供は、誤りが表れ、大人だと示してくる生き物だということ。
思春期の子育ての目標は…
- 自立
- 社会と調和して暮らす
- 「貢献する能力がある」と「人々は仲間」だと思えるようになること。
親は子どもが助けを求めてきたら助けるだけで、求められていないのに口出しをしないこと。
ざっくり言うと、思春期の子供は大人として接するといいです。
大人の練習期間だと思って。
そうすれば、思春期の子どもとの関係が悪化することはないです。